多焦点レンズ後のタッチアップレーザー照射
- 白内障、屈折矯正
- 2019.10.18
多焦点レンズは、白内障手術後に眼鏡なしでほとんどの範囲が見えるようにすることができるレンズで、乱視のある方は乱視も減らすこともできます。しかしながら、レンズの度数は、20.5, 21.0, 21.5, 22.0など0.5Dステップ刻みでしか製造されていないため、完璧に目標としている度数にすることができないこともあります。
60代の患者さんで、遠くと近くを裸眼で見たい、というご希望があり、両眼の多焦点レンズ手術を行いました。
術前視力
右 0.05 (0.2 x S -7.0D = C -1.75D)
左 0.05 (0.6 x S -4.0D = C -1.75D)
術後視力
右 1.2
左 0.6 (1.2 x C -1.0D)
左は乱視のために裸眼視力が十分に出ませんでした。やはり、左眼も裸眼でバッチリ見たい、というご希望がございましたので、残ってしまった乱視に対してエキシマレーザーを行いました。
術後視力
右)1.2
左)1.2
と回復され、喜んで頂けました。フェムトセカンドレーザーやエキシマレーザーは初期投資や維持費が膨大にかかるためこの手術ができる施設は限られますが、より良い術後視力を求めるならば、なくてはならない技術だと思いますので、使う機会はごく稀ですが、今後も続けていこうと思います。